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【森林紀行No.1 4/18】「キトーにて」

森林紀行

到着

キトーの空港では先発隊が借りあげていたレンタカーで出迎えてくれ、予約してあったホテルアラメダに向かう。ホテルアラメダはキトーでは高級なホテルだった。

チェエクインした後に町を散歩する。まだ、キトーの町がどのようなものだが皆目わからなかったが新市街と旧市街とに分かれているキトーで、ホテルアラメダは新市街外の中心にあったからまずは新市街を散歩した。日本でいうと銀座通りにあたるカジェ・アマソーナス(Calle Amazonas:アマゾン通り)に行ってみた。

何と乾いて澄んだ空気だろうか、何と深い空だろうか。キトーは標高2,800mの高地だ。それでこんなに空がきれいなのだろう。ペルーから続いたインカ帝国に来たような気分がした。実際、エクアドルは15世紀にはインカ帝国の領土だった。心は高揚し、何と素晴らしいところだというのが、キトーの第一印象だった。

しかし、どことなく暗い、それは強い光の中でサングラスをかけて見ているような感じだった。空気が乾燥しひんやりしており、夕方でビルの影が長くなってきて、光の強度が落ちて来たためだったのだろうか。赤道直下の高地だからコントラスが強いのであろう。

キトー市.jpg

キトー市、先住民も多かった

 町で見つけたカンビオ(Cambio:両替商)で早速、当面必要な自分の費用をドルからスクレ(Sucre:当時のエクアドルの通貨)に変える。この当時1ドルが約110スクレだった。円は1ドル約250円だった。

町で物売りする先住民.jpg

 町で物売りをする先住民

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MAGからキトー市内を望む(1985.7.11)

ピチンチャ山.jpg

キトーから見える山ではピチンチャ山(4839m)が最高峰。中央のとがったところ

 

翌朝の不思議な頭痛

翌日起きると二日酔いのように頭が痛い。おかしいな?昨晩はアルコールは一滴も飲まなかったのに。時差で眠くてしょうがなくすぐに寝てしまったからだ。何だろうかと思っていた。しかし、朝食を食べ終わった頃には頭痛はなくなっていた。「そうだ。高山病だ。そうに違いない。」キトーの標高は2,800mもあり空気が薄いのだ。その後どこへ行っても階段を上ると息が切れるのがわかった。その後キトーに着くたびに翌日は同じ様な頭痛が起こった。

メンバー全員合流

前述したが今回の調査の目的は、2つに分かれていて、立木材積表作成調査グループと航空写真の撮影グループだった。メンバー全員が合流して、先発隊のMAG(農牧省)森林局での打合せ内容、準備作業の状況、今後の調査方針などを打ち合わせる。

ホテル

ホテルアラメダ

最初キトーで滞在したホテルは、既に述べたアラメダであった。値段は一流であり、部屋はまあまあ良かったが、全体としては一流半と言ったところであった。アラメダの長期滞在は経済的にちょっと大変だったので、そのときキトーに事務所を持っていた商社にも世話になっていたので、商社の方に紹介してもらい、もっと手頃なエンバシーというホテルに翌日7月10日に移った。ただ、アラメダのロビーは使い易かったので、人との面会や打合せに良く使わせてもらった。

ホテル アラメダの案内の女性

ホテルでキトー市内の地図を買ったり、絵葉書を買ったりした。

ホテルアラメダのインフォーメーションに座っていた女性は感じが悪かった。何かを聞いた時に、彼女が何と答えたか私には良くわかったのだが、スペイン語の練習のつもりで「Perdón. Otra vez, por favor? すみません。もう一度お願いします。」と言ったところ、「うるさい。あっち行け。」と言われた。まだこのときは、このような女性をなだめるほどスペイン語はうまくなかった。これでホテルアラメダの印象がすっかり悪くなった。

ホテル エンバシー

エンバシーは普通のホテルのスタイルの部屋とアパート形式のホテルがあり、アパート形式では、中に入ると大きな居間と2?4部屋くらいに分かれているタイプがあり、打ち合わせや、作業を行う関係もあり、アパート形式の部屋を借りることが多かった。値段が手ごろで居心地も良かった。

ホテルエンバシー.jpg

 ホテル エンバシー

 

つづく

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