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【森林紀行No.3 ブルキナ・ファソ編】 No.22

森林紀行

指定林(国有林)

ブルキナでは国有林のことを指定林(forêt classe)といっている。プロジェクトでは4つの指定林周辺に住む住民を対象に住民が自ら森林を管理し、森からの恵みを利用することで生計の向上を図ることを目的としている。住民は昔からずっと森林を利用し続けてきたので森林の樹木の密度が低く相当に劣化している。劣化度合いは、森林への圧力によるが、それは人口圧に比例している。都市のバンフォラに近いブヌナ指定林の森林は樹木が生えている密度は非常に低く、場所によっては草原のようになっている。次にバンフォラに近いトゥムセニ指定林は樹木の密度は低いけれどもようやく森林と言ってもさしつかえないような森林である。一方グアンドゥグとコングコ指定林の森林は面積も広大で、樹木の密度も高いと言える森林である。

 

ブヌナ指定林

ブヌナ指定林の面積は1,300haと他の指定林に比べてかなり小さい。それに樹木は本当に少ない。大部分が森林とは言えないような草原に近い状態である。住民が薪材としてずっと利用し続け、伐採されてしまったのである。一部シアバターの木やネレの木が残っているがそれも非常に少ない。30年ほど前に植林された小面積のチークの人工林があるが、成長は非常に悪い。

 

 

シアバターの木がわずかに残るブヌナ指定林.jpg

 

シアバターの木がわずかに残るブヌナ指定林

 

一部チークの植林地があるが成長は悪い。.jpg

 

一部チークの植林地があるが成長は悪い。30年生で樹高10m程度

 

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ブヌナ指定林の標識

 

トゥムセニ指定林

トゥムセニ指定林は、2,500haでブヌナの指定林よりは大きいが、大木はほとんどなく、かなりの疎林である。疎林ではあるが、一応、森林らしき様相は呈している。しかし、疎林であるので林内は歩き易く、放牧も容易である。本来指定林の中の放牧などは禁止であるが、かなりの牛も見られたことから、人間だけでなく家畜の食害によっても劣化した森林である。

 

 

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トゥムセニ国有林。

 

樹木の密度の低いトゥムセニ指定林.jpg

 

樹木の密度の低いトゥムセニ指定林

 

グアンドゥグ指定林

グアンドゥグ指定林内は9,500haと面積も広大で樹木の密度も高い。やはりバンフォラから約80kmと離れていて人口圧が低いからである。

 

 

グゥアンドゥグ指定林内の村へ通じる道路.jpg

 

グゥアンドゥグ指定林内の村へ通じる道路

 

グアンドゥグ指定林内の道路.jpg

 

グアンドゥグ指定林内の道路

 

コングコ指定林

コングコの指定林は27,000haあり、グアンドゥグ指定林の倍以上の面積があり、プロジェクトが対象としている4指定林の中では最も広い。樹木の密度はグアンドゥグ指定林と同じかやや高いくらいである。

 

 

コングコ指定林内の道路.jpg

 

コングコ指定林内の道路

 

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コングコ指定林

 

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