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6月の駒ケ岳
春から夏となり、関東甲信地方も梅雨入り直前となりました。
今年は、非常に暖かな春であったとのことで、
駒ケ岳の残雪も、例年と比べて少ないように感じます。
6月になると同時に、台風と梅雨前線により全国的な大雨に見舞われました。
これから梅雨入りとなる中で、大雨への備えの大切さを改めて感じています。
事前の備え、正しい情報の入手、早めの避難を心がけて、
土砂災害や洪水等から身を守りましょう。
地籍調査の先進事例視察
5月22日より2日間、長野国土調査連絡協議会の講習会に参加しました。三重県名張市および津市にて実施した航測法による山間部の地籍調査手法を視察できました。
宿泊した旅館近くの景勝地「赤目四十八滝」を少し観光できました。
移動中の休憩にて立ち寄った、奈良県御杖村にある道の駅にて、行方不明中の「せんとくん」と再会
[増井 博明 森林紀行 番外編 地域探訪の小さな旅]No.6_要害山
要害山とは変わった名前だと思ったが、単に私が無学だけだったようだ。要害を大辞泉で引けば、①「地形が険しく守りに有利なこと、また、その場所」、②「戦略上、重要な場所に築いたとりで、要塞」、③「防御すること、用心すること」とある。
つまり、名前そのものから戦略上重要な場所に築かれた砦のことで、城のことである。 今回登った要害山は、山梨県上野原市にある標高536mの山である。鏡渡橋の上方に位置していて、山頂はお椀を伏せたような特徴的な形をしており、別名「オッパイ山」とも呼ばれているとのことである。
因みに私が持っている古い「日本山名辞典」(1979(昭和54)年三省堂発行)には、要害山は9山載っているが、残念ながら今回登った要害山は載っていない。山梨県では、甲府市にあり武田信虎が築城した要害山が有名である。今回登った要害山と同様に釣鐘状の形をしており、標高は770mで、武田信玄が誕生した地とのことである。
上野原駅へ
この日、2023年4月22日(土)は、8時33分に上野原駅に集合予定だったが、私は、山行は4月の最終週と思い込んでいて、仲間からのメールで山行の日だったことを思い出した。曇っているが、午後は天気も回復予報だったので、山行と知ったら急にウズウズしてきて、家でじっとして居られなく、すぐに家を飛び出した。家から遠かったのと電車の乗り継ぎが悪く、上野原駅に着いたのは、3時間遅れの11時半だった。仲間がいるから一人でも遅れても行く気になるものだ。
鏡渡橋まで歩く
上野原駅から要害山方面のバスは、朝は1本しかない。少し手前の新井というバス亭まで、1時間に1本くらいはあるが、要害山の登山口の鏡渡橋まで上野原駅から歩いて行くことにした。約6kmくらいだから、たいした距離ではない。ゆっくり歩いても1時半、午後1時には着くと思った。
上野原駅の北側にでて、中央道方面の坂を上る。上野原駅は、2018年に整備される前までは、この北側の狭い斜面に作った小さなバスロータリーがバス乗り場だった。今は駅の南側がきれいに整備されそちらにバス乗り場が移った。しかし、少し遠くなり、5階分くらいは下に降りなければならなくなったので不便になったような気がした。
北西に向かって歩く。すぐに中央道を渡る。地図を見つつスマホのグーグルマップの指示にも従って鏡渡橋を目指す。スマホのアプリには本当に便利なものがあるが、どちらかというと私には地図の方が、全体が見えるので分かり易い。
仲間にメールすると、既にコヤシロ山にいるとのことだった。私が鏡渡橋から登ってくればどこかで出会うだろうとのことだった。でももしかしたら皆が下り終わった鏡渡橋あたりで私がそこに着き、出会うのではないかとも思った。
中央道を渡り終えたあたりにはミズキがきれいに見える。
上野原市役所の横を通り、新井のバス亭に近づく。近くの山も見え、フジが綺麗に咲いている家もある。
新井に着く
バス停の新井だ。ここまで約1時間歩いた。ここから鏡渡橋までは、あと15分くらいだ。
鏡渡橋に着く
ここに着いたのは、12時45分くらいだった。橋には石のモニュメントがある。一方は鏡渡橋、もう一方には鵜川と書いてある。鵜が沢山いるのだろう。
鏡渡橋から登り始める
登ると言っても最初は、舗装道路だ。まだ人家もポツポツとある。道路沿いには植えたものと思われるヤエザクラがあった。
仲間と会う。
しばらく登って行くと、上から降りてきた仲間と会った。13時半くらいだった。登り始めて民家が無くなったあたりだから、まだ歩き始めてわずかだ
皆は、尾続山→展望所→実成山→コヤシロ山→風の神→要害山→山神社とグルッと一周回ってきたとのことだった。ここで、しばらく話した後、皆は下って行き、私は要害山まで行くことにした。
山神社
しばらく登ると山神社があった。ここには大きなモミとヒノキがあった。神社なのでヒノキは植えたものと思われるが、モミは天然のものだろう。
上へ上っていく
しばらくすると民家の小屋があり、そのそばにカシワがあった。植えたものと思うが、自然にあったカシワを残しておいたものかもしれない。
途中の木を観察
大きなコナラやクヌギがあるので、写真を取りながら登った。すると下草にもホタルカズラやジュウニヒトエがあるのにも気が付いた。いつもは、皆と一緒で早く登るので気が付かないが、ゆっくり登るといろいろなものに気が付く。
頂上のすぐ手前の開けた場所
頂上のすぐ手前にはヤマツツジが沢山咲いていて、上木がない場所では、南向きの陽当りの良い斜面ではワラビが沢山生えていた。しかし、ワラビを採るには少し時期が遅かった。大きくなりすぎているのと、既に先にきた登山者により採られていて、食べられるような大きなワラビはなかった。
要害山頂上
頂上で昼飯のおにぎりを食べた。標高は536mである。しばらく休んでから降り始めた。
降り始めて気が付いた木の花
登ってくるときは上をなかなか見られなかったが、降りる時は上から下を見下ろすので、木の花が沢山目についた。
鏡渡橋まで下る
頂上から鏡渡橋まで下ると晴れてきた。鏡渡橋から新井まで歩く。約15分だった。ここで10分ほど待ってバスが来る。
(クレマティス)
待っていると能岳、八重山方面から降りてきた人が沢山いた。年配者ばかりで10人ほどいた。聞けば立川の山のグループのことだ。毎週近隣の山の登山をしているとのこと。熱心なグループがいるものだ。
ここから上野原駅まで戻り、帰宅した。今回は、遅れて行ったため一人でゆっくりと山を登りじっくりと植物を観察できて良かった。皆で行くと楽しいが、もっと自然観察をしながら山歩きをしたいと思っている。
つづく。